石と煉瓦(れんが)洋風の庭

· コニファーについて

参考 @ 2007年 12 月 22日

 コニファー(conifer)というのは針葉樹、球果植物のことです。球果というのは「マツボックリ」のように球形または楕円形をしており、周りに木質化した種子鱗片または鱗片をつけ、その間に裸出した種子がある果実のことをいいます。しかし、イチイやイヌマキなどはこのような球果をつけません。すべての針葉樹が球果をつけるわけではないのです。

 日本で一般にコニファーと呼ばれるのは、洋風で勧賞価値が高い針葉樹です。林業用のスギやヒノキ、和風庭園用に仕立てられたマツ、自然に自生している針葉樹などはあまりコニファーとは呼ばれません。日本ではごく狭い意味で「コニファー」という言葉が使われているようです。
 近頃、建築される住宅はその多くが洋風な外観をしており、またライフスタイルもカジュアルな様式へと変化してきています。 コニファーのもつ鮮やかな色彩と洋風なイメージはこのような近年の住宅やライフスタイルと非常にマッチしており、ガ-デニングブ-ムと共に需要がのびてきました。

 最近では様々な品種が改良され、葉色、樹形などもバラエティーに富んでいます。中途半端な剪定(せんてい)や刈り込みをするより、自然樹形のままで育てた方がより美しく、手入れが少なくて済むということで好んで植えられることが多いようです。
 しかし、生き物ですから最低限の手入れは必要です。ほぼ一定の樹高を維持するためには毎年の剪定は欠かせません。適度な枝透かしや刈り込みが必要となってきます。意外と思われるかもしれませんが、コニファーは樹形・大きさを保つのが比較的困難な木です。毎年職人が時間をかけてきっちり剪定(せんてい)していても現状を維持するのはなかなか難しいものです。他の種類の植木であれば思い切って小さくすることが可能な木も多いですが、コニファーはそれが難しいのです。例外もありますが、ほとんどの樹種は葉の無いところまで枝を切り戻すとその枝は枯れてしまい、著しく樹形を損なわれて観賞価値が落ちます。従って、枝透かしをしてできるだけ樹冠内部まで光を届かせ、枝の基部付近まで葉を枯らさないようにすることが大事です。そうすればある程度強剪定することも可能ですし、樹形も整えやすくなります。

 コニファーは特別管理しやすい「木」という訳ではありません。日本の住宅事情を考えると比較的狭くて限られたスペースに植えられることが多いと思います。そういった場合には、むしろ長年に渡りその美しい樹形を維持するにはそれなりに手入れが必要で、管理にも気を遣うものです。また、倒れやすいので風対策も必要なケースが多いです。植栽にあたっては樹種の選定、植えるスペース等をよく考慮してから植えたいものです。外来種が多いので生態系に与える影響にも疑問があり、注意が必要です。

 植えて10年くらいで維持できなくなり(大きくなり過ぎて)伐採してほしいという依頼をよく受けます。また、植栽計画について相談を受けた場合は「コニファーを植える場合はいずれ伐採するか、移植しなければいけない時期が来るのを覚悟して植えてください。基本的にはプランターや植木鉢で楽しんで頂き、大きくなりすぎる前に挿し木で次代の小苗を育成しておかれるのがよいと思います。」と申し上げるようにしています。一部困難な品種もありますが、コニファーは一般に挿し木で増やせます。

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